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正社員化の誘いを断った派遣社員は7割超 理由は?調査で判明(2/2 ページ)

» 2021年08月25日 12時05分 公開
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派遣社員としての勤務・働き方と正社員との違いを比較

 派遣社員としての勤務・働き方と正社員との違いを比較したところ、最も差があったのは「飲み会の誘いなど断りやすく、人間関係で悩まない」(正社員との差49.5ポイント)、次いで「急な休みや、残業なしなど、勤務時間の融通が利く」(同35.3ポイント)「未経験の業種・職種に就きやすい」(同34.6ポイント)だった。

正社員と派遣社員での勤務・働き方の比較(マイナビ調べ)

 派遣社員は雇用が安定しないなどのデメリットが目立ってきたが、働き方の融通が利くこと、人間関係のストレスが緩和するなどのメリットも多くなったようだ。またコロナ禍以降、中途採用での経験者募集の増加、パート・アルバイトの求人数の減少などで未経験の仕事に就きやすいことも、派遣社員という雇用形態の魅力ともいえる、とマイナビは分析している。

 今後も派遣社員として働きたい人は50.1%(前年比6.1ポイント)で、半数以上が今後も継続して派遣社員の就業を希望していることが分かる。

今後、希望する雇用形態(マイナビ調べ)

 派遣社員で働きたい理由を尋ねた。その結果、登録型派遣(有期雇用契約)で最も高かったのは「勤務地を選べるから」(33.8%)、次いで「職場を変えやすいから」(31.7%)だった。無期雇用契約で高かったのは、「雇用保険や社会保険に加入できるから」(24.4%)、次いで「責任が重くないから」(21.3%)と続いた。

「派遣契約形態別」今後も派遣社員を希望する理由(マイナビ調べ)

 マイナビは「有期雇用契約では、働く場所や職場の変更や選択の自由度、無期雇用契約では、社会保険加入などの安定性を得ながら責任は重くないという、社会保障と職責のバランスを重視した働き方が今後の継続意向に繋がっている」と分析する。

 今回の調査は、現在派遣社員として対象職種のいずれかで働く、男女20〜59歳を対象にインターネット上で実施した(対象職種:オフィスワーク・事務、販売、サービス、テレオペ・テレマーケティング、機械・電気・IT技術・通信系、クリエイティブ系、医療・介護・福祉関連業務、製造、配送・輸送・物流)。期間は21年7月1〜5日、有効回答数は1376人(男性489人、女性887人)。

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