クルマはどう進化する? 新車から読み解く業界動向
連載
» 2021年09月20日 07時00分 公開

化石燃料から作る水素は意外にバカにできない池田直渡「週刊モータージャーナル」(1/5 ページ)

新エネルギーに求められるのは、やはり環境負荷だ。しかし、そうやって理想の形を求めていくと、それ以外のアプローチが存在し得る話が徐々に見えてきた。それが意外や意外、褐炭ベースの水素というソリューションだったのである。

[池田直渡,ITmedia]

 ここしばらく、エネルギー系の取材が激増中である。いうまでもないが、国内でも国外でもプロパガンダ塗れの情報が乱れ飛び、そういう状況を何とかしたいと考える各企業が、必死に説明会を開くという流れが続いているからだ。

 このへんは、言葉の定義が難しい。そのようにして発信される情報にはいろんなパターンがある。例えば、もう明らかな意図を持って話を都合の良い方向へ持っていこうとするもの。場合によってはウソや、都合の悪いデータを黙殺する。まあこれは純然たるプロパガンダだ。

 これと近いけれど本質的部分が違うのは、ポジショントーク。「いやこういう角度から見ればこうでしょ?」とか、「そこはまだ確定してないでしょ? まだまだ諸説あるよ」という話がしたいか、あるいは「自説の正しさ」を心から信じて主張している場合もある。ただし、自覚的であるか否かは別として、バイアスが掛かっている。

 もちろん、極力バイアスを排除してバランス良く主張しようとするものもある。これには適切な名前がない。暫定的に「フラット派」としておこう。ポジショントークとの差は「フラットであろうとする意思」を内包しているかどうかだと思う。ややこしいのは最後の最後で好き嫌いや、個人としての思想信条の影響を完全に排除することは難しいことだ。人間である以上、パーフェクトなフラットさは求められない。

 これに加えて、そうやって発信された一時情報が伝え手、つまりメディアのプロパガンダ的姿勢やポジショントーク的姿勢、あるいはフラット派の姿勢で微妙に改変され、パターンのマトリックスができ上がってしまう。

 という中で、まあ筆者本人としては可能な限りフラットであろうとしているつもりだが、努力はすれども「我が意見は完全にフラットである」と言い切れるほどには己を過信してはいない。

川崎重工による水素運搬船のイメージ。4万キロリットルタンクを4基搭載する300メートル級の運搬船の技術開発を進めている(リリース)
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