友人から借金をお願いされたときを想像してみてください。大切な友人ならば情に訴えられたら貸すかもしれません。これは、信頼とか義理とか恩の世界です。
しかし、銀行は融資をしてそこから利益を得るビジネスの世界です。情に訴えても効果はありません。「○○銀行とは、20年来のお付き合いで……」「とにかく頑張る所存でございます……」というのはNGです。
ギャンブルが好きだったり、浪費癖のひどい友人から「お金を貸して欲しい」と言われたらどうでしょうか。「どうして借金をするようなことになったのか」をきちんと理解していないようであれば、借りたお金を返さないどころか「また貸してください」となる
でしょう。
銀行も同じです。会社の現状、市場の状況を理解していない企業には融資できません。
借金を申し込んだ人に「どうやって返すのか?」と尋ねても、「とにかく返しますから、お願いします」というだけでは、貸せません。
銀行も同じです。具体的に「このようにして返します」という計画がなければ貸せません。
借金を申し込んだ人が「無駄遣いを減らしてアルバイトを増やします」と言ったとしても、本人のやる気や本気度が伝わってこなかったら貸せません。
銀行も同じです。売上を前年比110%にしますと「数字だけをいじった計画」だったり、ただ「営業に力を入れます」というような抽象的な計画では、融資はできません。
隣の家の子どもから「10万円貸してください」と言われたらどうでしょうか。肝心要の「親」が、10万円の借金をどう思っているのかが気になります。
銀行は、社長が本気かどうかを気にします。社長に経営改善計画書の数字の根拠を尋ねたところ、「それは経理に聞いてくれ」、売上の計画は「営業に聞いてくれ」では不安になります。
このように、金融機関からの視点を理解することができれば、評価される経営改善計画書の書き方も理解できるはずです。金融機関に評価される「経営改善計画書」のポイントは、次の5つです。
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