コロナ禍で大学生活を送る学生に対し、企業はどのような配慮をしているのか。
企業は学生に、面接で大学生活だけでなく高校時代の話を聞いたり、採用プロセスの中で会社理解のために座談会や懇親会を積極的に開催するなど、今まで以上にフォローを手厚くし、学生の不安を払拭する工夫をしている。
インターンの重要性も増した。学生は情報交換の場が少ない状況下で、積極的にオンラインインターンに参加している。企業側も学生の会社理解を促すために、オンラインインターンを強化している。同社の「2021年卒 入社半年後調査」によると、勤務先のインターンシップに参加していた割合は約4割(前年比約6ポイント増)というデータも明らかになった。
高橋編集長は「そもそも企業側はガクチカで『エピソードのインパクト』を重視しているわけではない。ガクチカを聞くことで、学生の考え方や価値観、興味関心はどこにあるのかといった人間性を見て適正を判断している。新型コロナウイルス流行をきっかけに、なぜその物事に取り組んだのか(動機)、PDCAサイクルを回しながら実行に移せたか、その結果何を身につけたのかを、学生一人ひとりと向き合い、しっかり見極めようとする意識が強くなった」と話す。
学生はコロナ禍という逆境の中でオンラインをうまく活用し、堅実に就活に取り組んでいることが分かった。企業もまた、学生の状況に応じて面接の実施形式や質問内容を柔軟に変化し、対応している。
高橋編集長は「かつては買い手市場化が加速し、企業側が学生をふるいにかけるような採用活動が主流だった。しかし少子化が進行した昨今は、エントリーしてくれた学生に会社のことを理解してもらい、選考を通じて志望度を高めてもらおうとする企業が多い。『企業が学生を選ぶ』という言葉自体が時代遅れなのかもしれない」とコメントした。
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