本連載は、『「働かないおじさん問題」のトリセツ』(アスコム)の著者、難波猛氏が、著書の内容を基に最新の情報を加えて加筆修正したものです。
第1回:これは立派な社会問題だ――「働かないおじさん問題」と正しく向き合うべき理由
「働かないおじさん問題」、つまりミドルシニアに対する期待と、本人が生む成果にギャップが生じているという悩みを持つ企業が増えています。
大前提としてこの問題は、組織をマネジメントする経営者・人事・上司と本人が責任を持って解決すべきものです。
ただ、もし自分と同じ部署に「働かないおじさん」がいる場合、どうしたらいいのでしょうか?
「働かないおじさん」が周囲にいて仕事を進めるのに困っている場合、自分が同僚や後輩だからといって、問題解決を経営者や上司に丸投げするのは良くないでしょう。傍観者や批判者は楽ですが、自分たちにとって中長期でプラスにならないと考えられます。
「面倒な問題の解決を上に委ねる」「批判はするが行動はしない」「他人を責める他責志向」だけの人は、シビアな言い方ですが「自分で環境を改善するための変化や行動を起こせない」点で、数年後には自身が「働かないおじさん(おばさん)」「働かない若手」になってしまう危険性が高いと感じます。
もちろん「上司の無能まで部下が背負え」「職場を改善するのは同僚の責任」というつもりはないですが、「自分の立場で、問題解決するためにできることはないか?」という思考は、持っていた方が市場価値の高い人材になれる確率が上がります。
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