サイゼリヤがコロナ前をはるかに上回る利益水準になった理由:NEW! 妄想する決算「決算書で分かる日本経済」(3/7 ページ)
続いてもう少し詳しく業績を見ていきましょう
日本(サイゼリヤ)、豪州、アジアの各セグメント業績
サイゼリヤは展開している地域ごとに、日本(サイゼリヤ)、豪州、アジアとセグメントを分けて業績を開示しています。
各事業のそれぞれの業績の推移は
- 日本:売上460.4億円(5.3%増) 利益32.5億円の赤字→27.1億円の赤字
- 豪州:売上21.6億円(9.5%減) 利益3.6億円の黒字→0.3億円の赤字
- アジア:売上231.5億円(21.4%増) 利益25.8億円(16.7%増)
となっていて、日本事業は大きな赤字継続となりつつもアジア事業が好調となっています。
全体の業績としては4600万円ほどの営業赤字と小幅な赤字でしたが、それは大きな赤字の日本事業をアジア事業が補うことで小幅な赤字で済んでいたわけです。
国内サイゼリヤ事業は、前期24億円の赤字から54億円の大幅黒字に
とはいえ補助金収入が大きいのは国内サイゼリヤ事業です。国内サイゼリヤ単体の決算を見てみると、補助金収入を含めた経常利益では前期が24.2億円の赤字だったところから54.8億円の黒字となっています。
営業外収益は、前年の10倍、84億円にも上る
経済自体は21年の方が活発だった一方で、20年以上に緊急事態宣言や蔓延防止措置の期間が長かったので、補助金の好影響が大きかったということですね。
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