旅行業界の注目はもうひとつ。新しい観光列車「ふたつ星4047」だ。西九州新幹線開業と同時に運行を開始する。運行区間は武雄温泉〜長崎間。ただし在来線で、午前便は武雄温泉〜長崎本線〜長崎、午後便は長崎〜大村線〜武雄温泉の2ルート。
どちらかを西九州新幹線と組み合わせてもいいし、午前便と午後便に乗れば、長崎から武雄温泉に行き、1泊して長崎に戻るルートになる。まるで佐賀県の武雄温泉を長崎観光圏に取り込むルートだ。
「かもめ」周辺のダイヤを見ると、博多〜長崎間の速達性を上げるための工夫がうかがえる。旅行業界は長崎観光のツアーを繰り出している。
募集中のツアー商品を見ると、近畿圏、中京圏からは新幹線利用、首都圏からは羽田空港発長崎空港着が目立つ。首都圏から見ると、西九州新幹線は「長崎観光新幹線」のようだ。それもJR九州の意図通りかもしれない。
乗り鉄。書き鉄。1967年東京都生まれ。年齢=鉄道趣味歴。信州大学経済学部卒。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。出版社アスキーにてPC雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年よりフリーライター。IT・ゲーム系ライターを経て、現在は鉄道分野で活動。著書に『(ゲームソフト)A列車で行こうシリーズ公式ガイドブック(KADOKAWA)』『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。(幻冬舎)』『列車ダイヤから鉄道を楽しむ方法(河出書房新社)』など。公式サイト「OFFICE THREE TREES」ブログ:「すぎやまの日々」「汽車旅のしおり」。
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