「(在来線)かもめ」は新大阪・広島など、山陽新幹線からの乗継ぎ客もいる。大多数は博多駅で乗り換えると思うけれど、九州新幹線(鹿児島ルート)が全線開業して以来、新鳥栖で山陽新幹線直通の「さくら」から乗り換える選択もできる。
同じく山陽新幹線直通の速達形「みずほ」は新鳥栖を通過するから、「みずほ」なら博多乗り換え、「さくら」なら新鳥栖乗り換えだろうか。私が「(在来線)かもめ」に乗ったときは、新鳥栖からスーツ姿人々がかなり乗ってきた。
「博多乗り換え」と「新鳥栖乗り換え」、正解はどちらになるだろう。これも乗継ぎできる列車をダイヤに描いて比較したところ、博多乗り換えが正解のようだ。新大阪〜長崎間は乗り換え時間を含めても最短3時間59分。なんとか4時間の壁を切る。一方、新鳥栖駅乗り換えは待ち時間が長い。乗り換えを考慮しないダイヤになっている。
ここもJR九州の意図が明確に現れた。博多から熊本・鹿児島中央方面は九州新幹線に乗ってほしい。長崎・佐世保方面は在来線特急「リレーかもめ」「みどり」に乗ってほしい。方面別に乗客の振り分けを行っている。
新大阪〜(山陽新幹線・九州新幹線「さくら」)〜新鳥栖〜武雄温泉〜(西九州新幹線)〜長崎のダイヤを組み合わせた。武雄温泉駅で「リレーかもめ」「かもめ」の待ち時間が少なく、直線的に見える。しかし新鳥栖駅の「さくら」「リレーかもめ」は待ち時間が長く、乗継ぎが考慮されていない(列車ダイヤ描画ソフト「Oudia」で作成)
博多〜長崎間の移動で、博多〜新鳥栖間を九州新幹線経由とするルートも選べるけれども、新鳥栖の乗り換えで博多発と同じ「リレーかもめ」または「みどり」になる。特急料金の差額を考えても博多乗り換えが正解。博多駅で「リレーかもめ」に乗り遅れたら、新鳥栖まで九州新幹線「つばめ」で追いかけるという乗り方はできる。3月に他界されたトラベルミステリー作家、西村京太郎先生がご存命なら大喜びされただろう。
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