プロ投資家の藤野英人(ふじのひでと)氏率いる「ひふみ投信」運用会社、レオス・キャピタルワークスが9月2日、東証に上場申請をした。申請イコール上場ではないが、上場前の重要なステップであり、この後に東証の審査を経て承認され、初めて「上場」となる。2018年12月に同社は一度、東証の上場承認を取りながら直前でやめた経験があり、その後にSBIホールディングスの傘下に入り、本日を迎えた。
同社の社長であり最高投資責任者である藤野氏は、自他認めるプロ投資家である。03年にレオス・キャピタルワークスを創業する前から、国内外の投信会社でカリスマファンドマネージャーとして名をはせていた。
筆者が解説するよりも、まず藤野氏自身の言葉を紹介しよう。
「ひふみ」は、とても多様な顔を持っています。超小型株から大型株まで組み入れられているし、成長株か割安株か、という枠にもとらわれていません。長期でじっくり保有する銘柄もあれば、マーケットに合わせて短期で売買する銘柄もあるし、現金比率も大きく動かすこともあります。また、海外株への投資も本格的にスタートしています。
「つかみどころがない」ともいわれることがありますが、それは私たちが「投資家」であり「運用者」である、ということを表しているのかもしれません。「投資」と「運用」は一緒くたにとらえられがちですが、その意味は異なるのです。
私たちが考える「投資」とは、個別の会社の中身をよく見たうえで長期的に伸びていくと考えられる会社にお金を預け、会社の成長とともに株価が伸びていくことに期待すること。対して「運用」とは、変化するマーケットに対応してダイナミックに売買を行ない、しっかり良い成績を残すこと。私たちは、投資と運用を同時に行なっています。それが、「火風水土心(ひふみとうしん)」というオリジナルのポートフォリオ哲学にも反映されています。
同社では、代表の藤野氏をはじめ積極的な情報発信をしている。昨今はYouTubeから投資情報を得ることが主流となっており、同社運営の「お金のまなびば!」は投信会社ながら登録者数21万4000人という人気チャンネルだ。
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