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三菱地所で起業した3人の社長 今だから話せる「本当に苦労したこと」0→1から収益化(3/5 ページ)

» 2022年09月15日 05時00分 公開
[増田忠英ITmedia]

必要なのはスキルより「つながり」

高野 新規事業を社内で通すには、何らかのスキルが必要でしょうか?

本田 スキルは多分必要なくて、それよりもむしろ社内の人的なつながりが大事だったと思います。僕の場合、会社の本業であるオフィス賃貸業に近いリユース家具の引取・販売なので、キーマンを頼りながらチャンスを模索するという感じでした。

高野 そこはアントレプレナーとイントレプレナーの違いですね。

中村 私もスキルではないと思います。私の場合、男性が多い会社なので、家事代行というサービス自体になじみがない。しかも、上の世代は奥様が専業主婦の家庭が多かったので、共感はしてもらえないことを前提に、熱意を前面に出して、「これからの世代はこうなっていきます」と強めに伝えることで、否定しづらい雰囲気をつくりました(笑)。

米田 スキルというよりも、社内外のつながりを積極的に持つことと、あとは熱意ですね。周囲からいろいろなことを言われます。それが社外の人であれば「関係ない」で済みますが、社内の人の場合は、その後も関係が続くので、時には耐えながら、うまく対応していくことが必要かなと思います。

photo 中村瞳(なかむら・ひとみ) 30min./三菱地所 住宅業務企画部 統括。2005年三菱地所入社。 入社時配属は商業施設の事業企画。その後、出向先のグループのプロパティマネジメント会社で、丸の内の商業施設の店舗営業と、人事(新卒採用・研修等)業務を経た後、半年間トレーニー研修でロンドンに滞在。帰国後は、丸の内エリアの開発業務・ビルの計数管理業務に従事。二度の産休育休の取得と職場復帰を経験した中で、家事の負担を強く感じる様になった自身の体験から、働くママの手助けとなるサービスを創りたいという思いに至り、社内の新事業提案制度に応募。2021年より現職

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