消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。
人体認識技術を活用してテレビ視聴者の視聴態勢からどのシーンが注目されていたかを集計しているTVISION INSIGHTS(東京都千代田区)は、1月に始まった三谷幸喜脚本(以下、敬称略)・小栗旬主演の『鎌倉殿の13人』の視聴注目度を分析した。9月18日に放送された第36回「武士の鑑」では、義時が時政に「しばらくおとなしくしてもらう」と凄(すご)むシーンが最も注目されていた。
同社は、テレビの視聴者の様子を、1分ごとの「TVISION推定視聴率」と「テレビの前にいる人(滞在者)のうち、テレビ画面に視線を向けていた人の割合=注目度」をグラフに表した。
今回の放送では、北条時政(坂東彌十郎)と、りくの息子・政範(中川翼)の死をきっかけに、時政と畠山重忠(中川大志)の対立が強まった。政範の死因は畠山家だと言い放つりくを信じ、時政は重忠を謀反人に仕立て上げた。
時政は、源実朝(柿澤勇人)の下文(くだしぶみ、上位の機関から下位の機関もしくは個人にあてて出された命令文書のこと)を得て、御家人を招集。三浦義村(山本耕史)、和田義盛(横田栄司)、稲毛重成(村上誠基)らと対応を協議する。一方の重忠は、手勢を率いて鎌倉を目指す。板挟みとなった義時(小栗旬)は、政子(小池栄子)と時房(瀬戸康史)らと事態の収拾を図るという回だった。
最も注目度が高かったのは、午後8時41分だった。
義時が時政に「しばらくおとなしくしてもらう」と凄むシーンだ。恩賞の沙汰はやらせてもらいたいと願う時政に、全て時政が蒔いた種だと、義時は首を横に振る。すると、時政は大きな声で笑い出し、義時に「見事じゃ」と言って立ち去るシーンまでが注目された。義時と時政の親子間の対立に注目が集まり、注目度は81.1%となった。
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