4位には「S2000」(ホンダ、39票)、5位には「スバル 360」(スバル、38票)がそれぞれ選ばれた。S2000は車体前方にエンジンを搭載した後輪駆動車「FR車」(フロントエンジン・リアドライブの略)。ホンダで事実上、「最後」のFR車とされている。
オープンカーにも関わらずシャシー剛性が強いことも有名で、ロングノーズ・ショートデッキスタイルのエクステリアデザインも人気の理由とみられる。生産終了後も製造元のホンダからカスタムパーツが販売されるなど、メーカーが認める人気の高さを誇っている。
5位の「スバル360」は58年から70年まで生産されたスバルの軽自動車だ。戸建て住宅よりも高価だったことから、乗用車が一部の富裕層しかできない“富の象徴”とされた50年代の日本において、国産車第1号の「クラウン」(トヨタ自動車)の約3分の1の価格で発売された同車種。サラリーマンでも購入できる低価格はもちろん、丸々としたキュートなエクステリアデザインから「てんとう虫」の愛称でも親しまれた。
旧中島飛行機が戦時中に旧日本海軍の名戦闘機「零式艦上戦闘機」(ゼロ戦)を手掛けていたことから、戦後の航空機開発の禁止や財閥解体などで厳しい経営状況に当時陥っていたスバルを、日本有数の自動車メーカーに引き上げた車種でもある。
国民車・大衆車としてマイカー文化を普及させたともされ、2016年にはその功績から日本機械学会が定める「機械遺産」としての認定を受けた。開発劇の様子はNHKの人気番組『プロジェクトX』でも取り上げられた。
5位以下では「AE86」「MR2」(37票、ともにトヨタ)、「180SX」(日産)と「ランサーエボリューション」(三菱自動車、いずれも29票)、「カプチーノ」(27票、スズキ)が支持を集めた他、「インプレッサ GC8」(スバル)、「セリカ」(トヨタ)、「ブルーバード」(日産)、「ソアラ」(トヨタ)、「911(空冷)」(独ポルシェ)などの復活を求める声も出た。
復活してほしい理由についても調査したところ、1位は「デザインが好きだから」(37.4%)だった。「運転が好きだから」(27.9%)、「エンジンが好きだから」(15.7%)がそれぞれ2位と3位に入った。
調査は1月19〜1月29日にかけて、インターネット上で行った。調査の詳細はカレント自動車の公式Webサイトで公開している。
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