回転寿司チェーン「くら寿司」を運営するくら寿司が、レーンを回る寿司皿の不審な動きをAIカメラで検知する「新AIカメラシステム」を導入すると発表した。外食チェーンでの迷惑行為を収めた動画がSNSで相次いで拡散されたことを受けての取り組みだが、理由はそれ以外にもあるという。運営元の広報に詳細を聞いた。
同社が導入した新システムは、レーン上の皿の動きをAIがチェックするというものだ。同社は衛生管理の理由から、2011年から全皿に独自技術の「抗菌寿司カバー」を設置している。
今回の取り組みでは、客が食べた皿をレーンに戻すなどカバーが不審な動きをした際にカメラに搭載のAIが画像認識で検知。本部の管理システムでアラートを出し、時刻や客席とともに店舗に通知する。該当した客に確認し、店内の防犯カメラの映像から悪質な行為と判断すれば、速やかに警察に通報する。
一方で、回転寿司の場合、間違えて寿司皿を取ってしまい、すぐに戻すといった悪質性が低いケースも想定される。同社広報は「回転寿司では、基本的に取った皿をレーンに戻すのはマナー違反」とした上で「悪質な行為かどうかもシステムで判定できる。最終的には現場で当事者に聞き、判断する」と説明する。
ただ、AIでどのようなケースを判定できるかについては「防犯上の観点から詳細は明かせない」と明言を避けた。新システムは「特許出願中」という。
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