育児期テレワークのニーズはどのくらい? 子が3歳になった後もさまざまな“壁”(2/4 ページ)

» 2024年01月17日 14時40分 公開
[今井昭仁ITmedia]

育児期のテレワークニーズ、どれくらい?

 上記のように、同報告書はテレワークを支援策として位置付ける基準を3歳未満としている。

 それでは、現在、3歳未満の子と同居している就業者はどのくらいいるのだろうか。今回のテレワーク調査の回答者3万914人から、確認してみよう。回答結果を見てみると、3歳未満の子と同居している就業者は1719人で、これは5.6%にあたる。

 この5.6%はあくまでも3歳未満の子と同居している就業者の割合であって、その全てがテレワークを行いたいと考えているわけではない。育児期のテレワークについて考える上では、こうした3歳未満の子と同居している就業者のうち、どのくらいがテレワークを希望しているのかが重要である。

 そこで、テレワークを希望する就業者を探ってみよう。今回の調査では、3歳未満の子と同居している就業者のうち「テレワークしたいと思っているが、できていない」と回答した者の割合は36.6%だった(図1)。

 およそ3人に1人が希望しているものの、テレワークできない状況にあることが分かる。この数値は「テレワークしたいと思っているし、できている」の23.4%よりも高い。もちろん、全ての業務がテレワークに切り替え可能なわけではないが、テレワークに対する大きなニーズがあると考えてよいだろう。

育休 図1:3歳未満の子と同居している就業者のテレワーク希望・実施状況(出所:パーソル総合研究所作成)

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