2019年4月に働き方改革関連法が施行され、残業時間の上限規制が法制化されました。
簡単にいうと、残業をさせすぎてはいけないと法律で明確に定め、違反した場合は罰則の対象となりました。この残業時間の上限規制により、それまで事実上青天井となっていた「労働時間を自由に使って成果を生み出す」手法は使えなくなり、限られた労働時間で成果を出さなくてはならなくなりました。つまり、生産性の向上が会社にも労働者にも求められるようになったのです。
労働者はどのようなときに生産性の向上に前向きに取り組んでくれるでしょうか? 労働者自身にとって何かしらのメリットがあるときです。自分に足りないスキルを研修で習得し、業務の平準化を行い、チーム内の人員配置を見直して毎月40時間あった残業時間を0にしたのに、年収は残業手当分の100万円下がってしまう……。こんな状態だとしたら、前向きに取り組む人は少ないでしょう。
つまり、労働時間の短縮と評価制度をリンクさせるべきなのです。現在、「労働時間の長さ」と「給与の高さ」がリンクしているのであれば、同じ業務量であれば労働時間が短い方(生産性が高い方)をより評価する仕組みを作らなければなりません。
この仕組みを作り実践できれば、残業代を稼ぐよりも、現在の業務を効率化したり、もっと質の高い業務にチャレンジしたりする方が、会社からの評価が高まり給与があがるので、労働者は前向きに生産性の向上に取り組んでくれるでしょう。
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