物事に行き詰った時、誰かに相談していますか? 相談は、行き詰った物事を前に進め、一人では乗り越えられない限界を超え、自らの可能性を最大化できる最強のビジネススキルです。しかし、ほとんどのビジネスパーソンは相談の仕方を学んだことがなく、相談を効果的に使いこなせていません。
本連載では、誰もがすぐに実践できる相談のメリットと効果的な方法について、事業開発・事業戦略立案の専門家である山中哲男氏が解説します。
これまで4回にわたって、「相談」をテーマにその効果や具体的な相談のポイント、タイミング、相談相手の選び方についてお伝えしてきました。最終回となる第5回目は、相談が持つ可能性についてお話しします。
結論から言うと、相談をすればするほどできることが増えます。「相談=相手を頼る=自分のできることは増えない」とも思われがちです。そのため、相談せずに自力で解決しないと成長できないと思い込んでいるケースも少なくありません。
しかし、私がお伝えしている相談の目的は「行き詰った時に物事を前に進めること」です。相談することで自分自身のネクストアクションが見えてきます。アクションすると経験値が増えるので、結果的に知識やスキルが身に付き、少しずつできることが増えていくのです。
相談にはもう一つの大きな効果があります。それは応援し合える仲間ができることです。悩んでいることや近況を話し合えるので、自分と相手の興味関心領域や得意分野、苦手分野などが分かります。
そうすると相談相手探しがスムーズになるだけではなく、相談相手にとって役立つ情報提供や人の紹介ができるようになります。「Aさんにはこういう情報を共有すれば役に立ちそうだな」「BさんとCさんがつながったらお互いのやりたいことの応援になりそうだな」といったイメージです。
これを繰り返していくうちに緩やかに応援し合える仲間が増えます。この緩やかなつながりを10人持っている人と100人持っている人を比べれば、明らかに100人の方がネットワークや視点、情報の量が多くなりますよね。
相談できる仲間が増えるということは、行き詰った時にすぐに相談できたり会いたい人を紹介してくれたりする可能性が高まることにつながります。結果的にネクストアクションが促進されるので、さらなる経験値を獲得して成長し、できることが増えていくでしょう。
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