――「モンハン」に限らず、カプコンのIP全体として、海外からのファン層をさらに取り込む課題意識はどうなのでしょうか。
グローバルで言いますと、カプコンのゲーム作品の知名度は発展途上だと思います。今後より多くのユーザーを取り込んでいく上で、まだまだ努力をする必要があります。その努力の一つが、今回の豊橋のようなイベントです。IPとして、ゲームだけではなく、その認知をいかにして上げていくべきか。これは今後も取り組むべき課題だと思っています。最終的にはビジネスとして、ゲームのセールスに戻ってくることが狙いですが、そのためには継続が欠かせないと考えています。
――今回のJR東海とのコラボに限らず、日本全国でIPを活用した地方創生への取り組みが盛んです。こういった動きをどう見ていますか。
かなり前から、日本のアニメやゲームは、ジャパニーズカルチャーとして海外からの評価が高まっていると思っています。「モンハン」では、大阪のUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)ともコラボイベントを展開しているのですが、日本だけでなく海外の観光客からも注目が集まっている実感があります。
――今回の豊橋のようなイベントは、インバウンドを通じて海外のユーザーに向けても新たなマーケティングの機会にもなるかもしれないわけですね。
そうですね。日本でもまだ「モンハン」を知らない人もいますので、1人でも多くの人に「モンハン」を知ってもらいたいと思っています。
――今回に限らず、「モンハン」自体も過去にさまざまな場所でコラボをしてきたと思います。コラボするかどうか決める際に、大事にしているポイントはありますか。
「面白いことができるのかどうか」がまず一つあります。あとは、コラボ先にそのIPに対する情熱があるかどうかも大事ですね。作品愛があってこそ、われわれとしても一緒にやろうという気持ちにもつながります。
――そういう意味ではJR東海の熱量はいかがでしたか。
JR東海さんのジャパニーズカルチャーに対しての熱量の高さは本物だと思います。アニメやゲームは世界に通用する文化になってきていると思うのですが、ここにスポットを当ててくれたことに感謝しています。「ストリートファイター」も「モンハン」も、すごい熱量で仕事を一緒にできました。
――今後もJR東海は推し旅キャンペーンをどんどん進めていく予定です。「モンハン」に限らず、カプコンとしての展望は?
カプコンとしても、IPを通じていろいろな地域に貢献できることを一緒にしていきたいと考えています。やはり日本から生まれた作品たちでもありますので、日本の良さをアピールすることに役立てていきたいと考えています。
この記事を読んだ方へ チームワークはこう作る!
ワークスタイル変革の第一線を走るサイボウズの青野慶久社長が「ITmedia デジタル戦略EXPO 2024 夏」に登壇。
「企業の成長」と「働きやすさ」をどう両立させるのか――多くの企業が、組織と従業員のベストな関係を探している。DXやコロナ禍を経てコミュニケーションの形も働き方もガラリと変わった今、“理想的な職場”を実現するカギとは?
JR東海が「推し旅」で進めるIPと沿線のマッチングビジネス カプコンと組む狙い
リニアを阻む静岡県が知られたくない「田代ダム」の不都合な真実
『ストリートファイター6』プロデューサーが描く新境地と出口戦略 “ユーザー離れ”が課題
なぜストリートファイターの代表作は『スト2』なのか? 開発者が明かす当時の社内組織
静岡県知事の「リニア妨害」 県内からも不満噴出の衝撃【前編】
『ラブライブ!』切符が1分で完売 “お堅い”JR東海がアニメに活路を見いだした理由
静岡県知事の「リニア妨害」 県内からも不満噴出の衝撃【後編】Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング