デイ・ナイトが管理している施設で、最も撮影されているところはどこか。東京・千代田区にある「NTT日比谷ビル」が断トツだそうだ。いや、正確に言うと「だった」である。
日本電信電話公社(通称:電電公社)が本社を構えていたこともあったが、ビルは1961年に竣工したこともあって、老朽化が進んでいた。2022年、再開発を理由に解体されたことはニュースになっていたので、記憶に残っている人も多いかもしれない。
NTT日比谷ビルは60年ほど前に建てられたので、お世辞にも「最新」「キレい」といった言葉は出てこない。しかし、である。ロケ現場としては「そこがいい」ようで、このビルで多くの刑事ドラマが撮影された。
このビジネスをうまく回すカギは、いい施設をどれほど押さえているかである。先述したグランパークタワーのように現代の建物でも、エントランスや屋上などいろいろな場所で撮影できるところはよく使われる。
一方、大正や昭和の雰囲気が漂う建物も、映画やドラマの台本によく書かれている。公衆電話を設置する台が残っていたり、配管がむき出しになった廊下があったり、外壁が古いタイルのままであったり――。
ということもあって、歴史を感じられるビルを前にすると「施設探しの担当者は、目をキラキラさせていますね」(久須美さん)
日本のアニメは海外で大人気なのに、なぜ邦画やドラマはパッとしないのか
「日本のアニメ」は家電や邦画と同じ道を歩んでしまうのかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング