――シェヴェレンコCBOは、MetaやLinkedIn、Uberなどいろいろなテクノロジーカンパニーにビジネスの立場でキャリアを築いてきましたが、現在の生成AIの動きをどう見ていますか。
最終的にこの生成AIなどの技術は、人の力を増強するために使われるものだと思います。将来的にはAIが自律的に、いろいろなことをやるというより、人間をスーパーパワー化させるものだと考えています。例えば生産性にしても、クリエイティビティにしても、今までの10倍、50倍、100倍の力が発揮できるように生成AIは手助けしてくれるでしょう。
ただ、生成AIへの最初の質問、すなわちプロンプトは人間が考えるものです。例えば先ほどの例では、ジャーナリストだったら、Perplexityにこういうふうに質問をすれば、回答結果がリストアップされることを見せました(前編記事を参照)。しかし、AIに対しどういった角度から質問をするかを決めるのはユーザー各自です。最初の質問はユーザーが決めて、その後に追加で20個ぐらい「こんな質問もありますよ」と手助けをするのが、われわれの技術だと考えています。
――シェヴェレンコCBOは、Tortoise(トートイズ)というスタートアップの創業者でもあります。起業家に必要な資質は何だと思いますか。
資質は3つ挙げられます。最初に絶えず努力し続ける諦めない気持ち。2つ目は「自分が目指すものは何だろうか」ということを明確に理解する。そして3つ目が、自分が持っている唯一の武器はとにかく早く動くこと、早くその目的に向かって進むことだと考えることです。
――これまで諦めそうになった時、何が支えになりましたか。
われわれは今Perplexityを運営しているわけですが、ご存じのように、競合他社は、何兆ドル規模の会社です。Google、Microsoft、Open AI、Amazon、Anthropicといった巨人達と戦うのは大変です。その中で何に勇気付けられるかというと、ユーザーからの「サービスが素晴らしいよね」という声です。
ユーザーからは、Perplexityを使うことでスマホやコンピュータの使い方が変わって、人生が変わったとコメントをいただきます。このようなファンの声がとても大事なのです。われわれとしては、特にこうしたロイヤルユーザーに対し、もっといいものを提供したいと考えていますし、勇気付けられています。
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生成AIを導入しても“社員が使わない” 「生成AIプロンプト道場」の奮闘Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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