20代の約7割が、営業職の経験を転職や起業の足がかりと捉えているーー。そのような結果がHubSpot Japan(東京都千代田区)による調査で明らかになった。
各世代が、営業職というキャリアに対しどのような印象を持っているのか。リアルな声を見ていこう。
営業職に就いた際、営業というキャリアに対してどのような考えを抱いていたのか。20代の68.2%が「他職種への転向や起業のためのステップとしたい」と回答。営業のエキスパートや営業部門の管理職を目指す人は、3割程度にとどまる結果となった。
一方30代以上においては、約半数が「営業のエキスパートや営業部門の管理職になりたい」とし、営業を極めていく考えを持つ人の方が多い傾向となった。
営業職を選んだ理由については「やりがいがありそうだから」が最も多く26.7%。 「希望していないが会社から指定された」(24.5%) が続いた。キャリアを通じてやりがいを得られることを想定して積極的に営業職を選んだ層がいる一方、会社側の意向で営業のキャリアを開始するケースも多くあると見受けられる。
営業職に就いた時期を「1990年より前」「1990〜1999年」「2000〜2009年」「2010〜2019年」「2020年以降」の5つに分け、営業を選んだ理由の上位3項目をそれぞれ比較した。その結果、2009年以前に営業職に就いた層ではランキング外だった「自己成長のため」「安定した収入のため」が、2010年以降に営業職に就いた層では上位にランクインする結果に。2008年のリーマンショック前後に深刻化した世界的な不況・就職難が要因であると推察される。
新卒で就職した頃に営業において大切だと考えていたことについては、全体の55.5%が「コミュニケーション能力」を挙げ、どの世代でも高い割合を示した。また、回答を「20代」「30代以上」の2つのグループに分けて比較したところ、20代では「コンサルティング能力」「セルフモチベーション管理能力」「時間管理能力や計画性」「ストレス耐性」「飛び込み営業などをする泥臭さ」を重視する傾向が見られた。一方で30代以上では「業界知識などの専門性」「人脈や人間関係構築力」を重視する傾向となった。
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