ロッテが手掛けるロングセラーブランド「チョコパイ」が好調だ。常温保管が可能な「半生ケーキ」という基本価値は崩さず、近年はそれに新たな付加価値を追求した新商品を展開することで、メインターゲットである30〜50代の女性(特に40代)に加え、20代の新たな顧客層にもリーチを広げている。
発売から40周年を迎えた2023年度には、チョコパイブランドとして過去最高の売り上げを記録。2024年4月〜2025年2月の速報値で前年度比102%を記録している(※海外、アイス、チルド品を除く)。
原材料費の高騰など、近年ブランドを取り巻く環境は厳しくなっている。その中で、なぜ40年以上も支持されているのか。最近強化してきた取り組みや、同社が分析する人気の理由について、チョコパイのマーケティングを担当する山田佳之介さんに聞いた。
チョコパイの誕生は1983年。当時、デパ地下に洋菓子が進出し、生ケーキが一般大衆の手に届くようになっていた。しかし、洋菓子はまだ価格が高く、ぜいたく品とされていた。
そんな中、「生ケーキをより手軽に届けられないか」と考えたのが、チョコパイブランドの始まりだった。「洋菓子は賞味期限がネックになっていたため、日持ちするケーキのような商品を作れないかと試行錯誤し、誕生したのが賞味期限6〜7カ月のチョコパイだった」
ロッテは各ブランドで累計累計100億円以上のものを「メガブランド」と位置付けており、現在は「チョコパイ」のほか、ガムの「キシリトール」、チョコレートの「ガーナ」、アイスの「クーリッシュ」がそれに当たる。
メガブランドには商品名が付いた組織(課)が設置されており、山田さんはチョコパイブランド課の課長としてマーケティング業務を担当している。
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