「目標達成が危ぶまれる時期もありましたが、2024年度に入ってからは2023年度を上回るペースで伸びています。認知度が大幅に向上してきたことが大きいですね」と伊藤氏は話す。
特に20代以下の若年層ユーザーが約半数を占める理由について伊藤氏は、「お客さま起点という考え方にこだわってきました。20代の方々は先入観が少なく、新しいサービスを素直に受け入れてくれます。当初は若年層に証券サービスは不要だろうと考えていましたが、『いつかは使うだろうから、最初からそろっているのはありがたい』という声が多かったのです」と振り返った。
年代による評価ポイントにも明確な違いがあるという。「若年層は利便性を重視します。スマホの操作性や、一つのアプリで完結する点を高く評価してくれます。一方、30代以上になるとポイント還元の要素も重要視される傾向にあります」
さらに銀行口座開設の方法自体も、時代とともに大きく変化してきた。「2023年頃に、口座開設の申し込みで店頭とネットの比率が逆転したと感じます。10年前は9割以上が店頭でしたが、現在はネット経由が主流になっています。コロナ禍でこの傾向が加速し、そのタイミングにOliveが登場したことは大きかったと思います」
意外な指摘もあった。「実は、若年層はメガバンクを選ぶ傾向があります。これはあまり知られていない事実です。ブランド力や店舗網といった安心感が、若い方には重要なようです」と伊藤氏。Oliveはこうした「メガバンクの安心感」と「ネットの利便性」を組み合わせたポジションで評価されているというのだ。
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