なぜ日本の働き手はAIを素直に歓迎できないのか。日本でAIが望ましくない理由のトップは「現在持っているスキルが不要になること」への懸念であった。
高田氏は、この不安の正体はAIそのものではなく「既に存在している労働移動の難しさ」にあると指摘する。日本では転職時に年収や役職を維持・向上させにくい構造があり、それが「変化=リスク」という意識を強めている。
さらに深刻なのは、日本の働き手の自己効力感の低さだ。自分の能力を6割以上発揮できていると感じる就業者は他国の約半数に対し、日本は3割未満にとどまる。仕事への満足度も全項目で最下位だった。
高田氏は「この巨大な保留層をポジティブな方向に誘導できれば、日本は一気に上位へ浮上する可能性がある」と強調する。AIという巨大な変化の波を好機に変えられるか。そのためには、単なるスキル教育以上に、働き手が安心して挑戦し、柔軟に移動できる「健全な労働市場」への構造改革が急務といえそうだ。
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