「この企業、コンサルタントなんて職種はないですよね?」
私が採用を支援している企業の会議室で、手元の経歴書を見て問いかけると、人事担当者は「えっ、そうなんですか?」と目を見開いた。
最近、書類選考の場でこうした「あまりにできすぎた、どこかいびつな経歴書」に遭遇することが増えている。
生成AIを使えば、誰でも瞬時に論理的で華やかな経歴書を作成できる。しかし、AIは時として、「現実には存在しないもの」を平気ででっち上げる。ハルシネーションと呼ばれる、もっともらしい“AIのうそ”である。
冒頭のケースで違和感を抱いた理由は明確だ。応募者がコンサルタントを経験したとする企業には、「法人営業」と「広告制作」の職種しか存在しないはずだからである。
書類を読み進めると、「改善提案」や「課題抽出」といったコンサルタントらしき言葉が並ぶ一方で、「広告制作」という文言も混在していた。
ここで違和感の理由が明確になった。この候補者は、広告制作に伴う「取材」を行っていただけだ。その事実をAIに読み込ませて書類を作成した結果、AIが「ヒアリングや提案を行う仕事なら、コンサルタントである」と、勝手に“誤読”したのである。
こうしたAIのうそが、さまざまな採用現場で見られるようになってきた。
私たちは、それをどう見破るべきなのか。今回は、AI時代の採用に潜むリスクと、選考のあり方を探っていきたい。
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新人「議事録はAIにやらせました」何がダメなのか? 効率化の思わぬ落とし穴Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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