謎解き生活のメインの客層は30〜40代の女性で、次いで多いのが40〜50代の男性だが、学校が休みの時期には子ども連れの家族の姿も目立つ。謎解き生活には大人向けのミステリー小説だけでなく、児童書や漫画、ライトノベル、ボードゲームなども取り扱っているためだ。他県から訪れるミステリーマニアも多く、今年の春休みには開店前から行列ができたという。
本間氏が「意外だった」と話すのは、若年層の来店だ。大須は食べ歩きなどを楽しむ若者が多く集まる街でもあり、偶然店を見つけて入店するケースもあるようだ。
「『普段は本を読まない』という高校生が、スタッフに声をかけて『読みやすい小説はどれですか?』と聞いてくれることもあります。この店が本を読むきっかけになっているのがうれしいです」
一般的な書店では、本を買わずに退店する客も多い。一方、謎解き生活では来店者の3分の1から半数が本を購入するという。目的地として訪れる客が多いことに加え、ブラインドブックなど「思わず買いたくなる仕掛け」が多いことも理由の一つと考えられる。
集まるのはミステリー好きの読者だけではない。本を書いた作家自身も足を運んでいる。愛知県内の作家がオープン直後に来店したほか、他県の作家もSNSで謎解き生活への関心を示しているという。
こうした反響を呼んでいる背景には、外観から内装、本のラインアップに至るまで、ミステリー小説の世界観を徹底して作り込んでいる点があるのだろう。専門書店自体は珍しくないが、ここまでコンセプトを前面に打ち出した書店は多くない。
そして、さらに意外なのは、この書店を運営しているのが健康食品を扱う「わかさ生活」だという点だ。なぜ、異業種の企業がミステリー小説の専門書店を手掛けているのか。
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