観光業を基幹産業とする沖縄では、宿泊業や外食業を中心に慢性的な人手不足が続く。リゾーツ琉球は2025年8月にLIP3を本格始動。これまで企業からの研修依頼などに対応してきたが、現時点で人材紹介の実績はまだないという。
背景には、仲介に必要な書類申請や入国管理局の許可取得に数カ月を要することに加え、政府の政策動向もある。
4月中旬、特定技能1号の外食業分野で、政府が定める受け入れ上限(5万人)に達する見込みとなったことから、新規受け入れの一時停止が発表された。これを受け、石垣島のホテルや飲食店での勤務を予定していた20代のネパール人3人についても、受け入れが実質的に不可能となった。
昨年から準備を進めていたため、正司氏は「スムーズに進んでいれば6月には派遣予定だったので、とても残念です」と落胆する。「外食業は特に人手不足が深刻化しているので、影響は大きいはず。現場の状況に合った政策を進めてもらいたいです」と訴える。
派遣予定だった人材は外食業の特定技能評価試験に合格し、来県を目前にしていた。宿泊業など別の分野に切り替えるにしても、追加で数カ月の時間を要するため、キャリアプランへの影響は計り知れない。正司氏は「日本へのイメージ悪化にもつながりかねません」と懸念を示す。
一方で、LIP3には宿泊・外食だけでなく、タクシーや介護、自動車整備など幅広い業種から仲介の相談が寄せられているという。帝国データバンクの調査によると、2025年度の九州・沖縄における人手不足倒産は56件となり、2年連続で過去最多を更新した。今後、サービス業における外国人労働者の採用ニーズが一層高まる可能性は十分にある。
正司氏は「沖縄は若い世代の県外流出もあり、働き手の減少は避けられません。特定の産業に限らず、沖縄の労働人口を増やしていきたいです。外国人労働者が安定して活躍できる環境をつくることが重要です」と語り、一つ一つの依頼を精査しながら対応を進めている。まずは沖縄を中心にサービスを展開し、将来的にはグループ拠点のある九州なども視野に入れる。
国内の人口減少が続く中、国籍や言語、文化の壁を越え、いかに外国人労働者と受け入れ企業の双方にとって持続可能な関係を構築できるかが問われている。相互理解を重視したリゾーツ琉球の取り組みは、外国人労働者活用の新たなモデルケースになるかもしれない。
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