「何度注意しても期限を守らない部下」が、翌日から進んで進捗報告を始めるようになった「声かけ」とは「キレイごとナシ」のマネジメント論(1/4 ページ)

» 2026年06月05日 08時00分 公開
[横山信弘ITmedia]

「キレイごとナシ」のマネジメント論

常に目標を達成させる「常勝集団」をつくるために、キラキラしたビジネスtipsは必要ない。組織マネジメントを専門とする横山信弘氏が、本質的なマネジメント論を「キレイごとナシ」で解説する。

著者プロフィール・横山信弘(よこやまのぶひろ)

企業の現場に入り、営業目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の考案者として知られる。15年間で3000回以上のセミナーや書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。現在YouTubeチャンネル「予材管理大学」が人気を博し、経営者、営業マネジャーが視聴する。『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者であり、多くはアジアを中心に翻訳版が発売されている。


 「なぜ、何度言っても期限を守れないんだ……」

 ある商社の営業部長が、深いため息をついてこう言った。問題の部下は入社3年目の男性社員で、仕事は丁寧だ。手を抜いているわけでも、やる気がないわけでもない。ただ、どういうわけか期限に間に合わない。督促すると「すみません、もう少し時間をください」という答えが返ってくる。

期限を守れない部下に対して、適切な声かけとは?(ゲッティイメージズ、以下同)

 「頭が悪いわけじゃないんです。でも、何度注意しても同じことを繰り返すんですよ」

 今回は、期限を守れない部下に共通する思考パターンと、それを解決する「声かけ」について解説する。部下の進捗管理に悩んでいるリーダーは、ぜひ最後まで読んでもらいたい。

期限を守れない部下は「考えすぎる」

 この部下の問題を詳しく聞いていくと、ある傾向が見えてきた。

「仕事に取りかかる前に、あれこれ考えすぎてしまうんです。完璧な方法を探そうとして、なかなか手が動かない」

 例えば提案書の作成を頼むと、まず「どんな構成にすべきか」を延々と考える。構成が決まったら「どんな表現が適切か」を考える。考えている間に時間が過ぎ、気付けば締め切りの前日になっている。そこから焦って作業するが、当然間に合わない。

 考えること自体は悪いことではない。しかし「考えすぎる」のは別問題だ。

 考え込む部下には、2つの共通点があると私は思う。

  1. 現状を把握する習慣がない
  2. 何を報告すればいいかわからない

 この2つが重なると、期限直前まで上司に何も言えずに抱え込む。結果として遅延が発生してしまうのだ。また、「いったん完成させてから報告しよう」と考える人も多い。こういう思考だと、完成が間に合わなかった時点で、初めて上司に知らせることになる。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR