――マーケティングやコミュニケーションの違いは?
ロッテ・野津氏 テレビCMも活用しますが、東南アジアではSNSやインフルエンサーマーケティングの影響力が非常に大きいと感じます。
また、日本と東南アジアでは消費者インサイトが違うと感じます。私の仮説ですが、日本人は何かを検索する際に「失敗したくない」という動機で情報収集する傾向があるように思います。
一方で、東南アジアの人々は、失敗は気にせず「もっと良いものを見つけたい」という気持ちが強い印象です。
こうした消費者インサイトの違いこそが、日本と東南アジアにおけるSNSマーケティングの違いに表れていると社内で議論しています。
ダイキン工業・片山氏 キャラクター戦略にも違いがあります。ダイキンのマスコット「ぴちょんくん」も、国によって受け止められ方が異なります。欧州のぴちょんくんは足が少し長かったりします。
なぜかタイでは、ぴちょんくんに妹がいる設定になっていたり。最初は「誰が作ったのか」と少し怒ったのですが(笑)。
現地の人が親しみを持てるよう、現地のスタッフが一生懸命考えて、それぞれの文化に合わせた展開をしています。
――アジア市場の未来をどうみていますか?
KADOKAWA・石原氏 日本のコンテンツ産業全体で成長していくことが重要だと考えています。当社の作品だけが売れてもあまり意味はないので、アニメや漫画など日本のIP全体を東南アジアへ届ける基盤を作りたいです。
ダイキン工業・片山氏 私たちは各国と共創していきたいと思っています。インドでは人材育成のための学校運営にも取り組んでいます。
社会課題の解決と事業成長を両立しながら、地域とともに価値をつくることが目標です。
ロッテ・野津氏 ここ数年、アジア出張で感じるのは、韓国ブランドの存在感です。この前、フィリピンのメンバーと「韓国はクールなイメージがする」と話しました。「日本はクオリティーが良いのは分かるが、ノットクール」だと。
しかし、日本はIPが強いですよね。企業同士が国内で競争するだけでなく「オールジャパン」として日本の価値をどう高め、東南アジアでのプレゼンスを高めていくかを考える時期にきていると感じます。
ロッテ、ダイキン工業、KADOKAWAの3社がアジア展開を成功させられた背景には、それぞれの市場に合わせた販売戦略やローカライズがありそうだ。
今回のビジネスカンファレンス・Asia Insight 2026は、PR戦略支援を手掛ける本田事務所(東京都港区)が主催した。同社は3月31日、日本企業のアジア進出を支援するPRコンサルティング組織「PR Collective Asia」を創設。企業のアジア展開をバックアップする構えだ。
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