ケアリーヴの価値はパッケージを見ただけでは伝わりにくく、実際に貼ってみて初めて実感できる部分が大きい。
そこで同社が力を入れたのがサンプリングだ。ドラッグストアなどの小売店でサンプルを配布し、店員やパート従業員にも使ってもらった。すると、次に営業担当者が店を訪れた際、「このばんそうこう、よかったよ」と声をかけられることが増えたという。
「小売店スタッフの方が実際に使って良さを理解してくださったことが大きかったと思います。お客さまにも勧めていただけるようになりました」と富田氏は話す。
サンプリングは店頭にとどまらず、公園や富士山五合目、スポーツイベント、学校、子育て関連イベントなど、靴擦れや子どものけがなどが想定される場所でも実施。実際に消費者に手に取ってもらう機会を増やした。
サンプルを大量に用意するにはコストがかかるため、社内では「そこまで必要なのか」という声もあったという。それでも営業現場からはサンプリングでの反応や再購入につながる手応えが多く報告されていたため、現在も販促施策として継続している。
「ケアリーヴは、一度使っていただくと、また使っていただける商品です。だからこそ、まずは体験してもらうことが重要だと社内を説得しました」
ラインアップも消費者の声を受けて拡充した。レギュラータイプに加え、防水や大判タイプ、指先用、円形、かかと用など、用途や貼る場所に合わせた商品を増やしていった。
中でも転機となったのが、2012年3月に発売した湿潤療法タイプの「ケアリーヴ 治す力」だ。湿潤療法とは、傷口を乾かさず、浸出液を利用して治癒を促すキズケアのことだ。当時、この湿潤療法タイプのばんそうこうが市場のトレンドになりつつあり、同商品を投入したことでケアリーヴブランド全体の認知向上につながった。
なか卯の「床に置かれた食器」問題 企業の沈黙が呼ぶ“将来の波紋”
中小企業は「消去法」で50代を採用する 早期退職の前に知るべき現実
倒産寸前なのに年収100万円アップ 売上38億円のV字回復を実現した、山梨のプリント企業の「決断と狙い」
病院内のカフェ、なぜ「タリーズ」が多い? 100店舗展開を支える運営戦略
退職一時金を「廃止」する会社は増えるのか 優秀人材が逃げる給与シフトの成否Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング