日本でも、この台湾モデルを踏襲した取り組みが始まっている。
任意団体「デジタル民主主義2030」などが慶應大学の関係者らと連携し、市民参加型の詐欺広告通報システム「アンチフロード」のベータ版を公開した。この動きには、元台湾IT担当大臣のオードリー・タン氏もビデオメッセージで賛同し、後押ししている。
利用方法は非常にシンプルで、公式Webサイトにアクセスして、「通報するボタン」から怪しい広告のURLやプラットフォーム名を入力し、スクリーンショットを添付して通報ボタンを押すだけである。現在、400件弱の情報が集まっている。
今後は通報データを蓄積し、政策立案や規制議論の基礎資料として活用していく方針だ。また、詐欺広告の見極めには人的コストがかかるため、将来的にはAIを活用した自動検知やスクリーニング機能の実装も検討されている。
現在の最大の課題は、国民全体が「老後資金など数百万〜数億円をだまし取られるSNS型投資詐欺がまん延している」という事実を十分に自覚していないことだ。
これ以上の被害を防ぐためには、メディアが実態を正しく伝えるとともに、ユーザー自身が悪質な詐欺の存在を認識することが不可欠だ。そして、もし詐欺広告を目にしたら、こうした通報システムを活用して自ら声を上げることが、インターネット環境を健全にし、事態を解決する大きな一歩となるだろう
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