ブラジャーのカップ向けに開発したMelooopを、ワコールはなぜ自動車分野へ展開しようと考えたのか。その理由について、ワコールの人間科学研究開発センター課長兼Melooop事業準備室技術責任者を務める深川直哉氏は、自動車業界の特徴として「品質基準の厳しさ」と「市場規模」の2点を挙げた。
自動車部品には、耐久性や耐熱性、安全性など厳しい品質基準が求められる。こうした要求を満たせば、他の業界にも技術を展開しやすくなるという。もう1つの理由が市場規模だ。自動車は量産されるため、新規事業として育てていく上でも十分な需要が見込める。
自動車分野で技術を磨きながら、将来的には他分野への展開を視野に入れる。特に、環境配慮が求められている業界について、国内外にこだわらずアプローチしていく考えだ。
こうした取り組みの一環として、ワコールは2026年5月、京都市にMelooopの研究開発や用途開発を進める拠点として「Melooopラボ」を開設した。深川氏は「多くの企業の皆さまに足を運んでいただいて、実物を見ながらああでもない、こうでもないと新しい価値を創造していけたらと思っている」と話した。
6月に実施した「人とくるまのテクノロジー展2026 NAGOYA」のBASFジャパンブースでは、自動車用アームレストのコンセプトモデルを展示。来場者からは「ワコールが自動車部品を手掛けるのか」といった驚きの声や、触り心地、環境配慮を評価する声が寄せられたという。
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