「伝串50円」はなぜマネされる? 急成長する「新時代」の知られざる戦いスピン経済の歩き方(5/5 ページ)

» 2026年08月26日 10時02分 公開
[窪田順生ITmedia]
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「パクリ」ではなく「インスパイア」

 今から10年以上前、世間を騒がせた「鳥貴族VS. 鳥二郎」のような、いかにも分かりやすい「模倣」は、パクリ文化のある外食業界でも、さすがに許されにくくなった。そこで生まれたのが「インスパイア」という概念だ。人気店を露骨に模倣するのではなく、その製法やカルチャーに影響を受けたことを認め、元祖へのリスペクトを示しながら、そのスタイルを踏襲する形だ。

 その代表例が、人気ラーメン店「ラーメン二郎」の直系でも、のれん分けでもないものの、二郎の製法やカルチャーを取り入れた「二郎インスパイア系」と呼ばれるラーメン店だろう。

 画家パブロ・ピカソの有名な言葉に、「凡人は模倣し、天才は盗む」というものがある。優れたものをただまねるのは三流のやることで、一流になると本質を見極め、そのコアな部分を盗むかのように完全に自分のものにしてしまうという意味だ。

 パクリではなく、インスパイア――。江戸時代から続く模倣商法も、いよいよ「模倣」とは感じさせないレベルまで巧妙になってきたということなのかもしれない。

窪田順生氏のプロフィール:

 テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。窪田順生のYouTube『地下メンタリーチャンネル

 近著に愛国報道の問題点を検証した『「愛国」という名の亡国論 「日本人すごい」が日本をダメにする』(さくら舎)。このほか、本連載の人気記事をまとめた『バカ売れ法則大全』(共著/SBクリエイティブ)、『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受


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