最初から複数社への応募を認める地域は、2027年3月卒では大阪府や埼玉県など7府県になった。ほかの40都道府県でも、9月末から10月末ごろまでの期間を過ぎれば、原則として複数社に応募できる。
ただ、2022年度から複数応募を認めている大阪府でも、制度を利用した生徒は初年度の16人にとどまった。なお、2026年3月時点でも、大阪府の就職問題検討会議は、制度の利用者は少ないと指摘している。
理由の1つは負担だ。複数社に応募すれば、その分だけ履歴書の作成や面接練習などに時間と労力がかかる。就職希望者が多い学校では、教員と生徒の負担を考えて複数応募を勧めないケースが多いという。ジンジブが進路指導の教員237人に聞いた調査でも、1人1社制に「賛成」「どちらかといえば賛成」と答えた人は、合わせて78.9%に上った。
もう1つの理由が、応募できる求人の範囲が限られていることだ。大阪府で複数応募できるのは、どの高校の生徒でも応募できる「公開求人」に限られ、特定の高校にだけ出す「指定校求人」は1人1社のままだ。
新田氏は、比べる企業の数を左右していたのは地域ごとのルールよりも、学校によって届く求人の数や業界に偏りがあることだとみる。
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