高校生に、企業を比較する意欲がないわけではない。合同企業説明会の来場者を対象にしたジンジブの調査では、「2社以上」の職場見学を希望する人が7割を超え、教員の約9割が複数社の見学を勧めていた。
「多くの教員は『応募は1社』を推奨する一方、『応募前の職場見学は複数社行く』よう指導する教員も、全国的に増えている」と新田氏は語る。
それでも、職場見学が1社以下の高校生が4割を超える背景には、情報の届き方がある。高校生が企業を知る経路は、主に学校だ。新田氏によると、応募先を最終的に決めるのは生徒だが、学校を通じた推薦が一般的なため、教員の影響力は大きい。
先輩の入社実績がある企業を紹介されるケースが多いほか、成績上位の生徒から順に応募先を選ぶ「校内選考」を行う学校もある。つまり、生徒が職場見学先を選ぶころには、すでに候補企業が絞られている。
候補を広げるには教員の手助けが欠かせないが、学校側にも限界がある。新田氏は「限られた教員で多くの生徒の進路を支える体制の中では、複数社の比較検討まで丁寧にサポートすることは簡単ではない」と指摘し、学校だけに頼らず情報を届ける仕組みが必要だとみる。
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