情報が届かないのは、企業の側から見ても同じだ。少子化と進学率の上昇を背景に、高校生の獲得競争は激しさを増している。2026年3月卒の求人数は約49万9000人で前年とほぼ同じだった一方、求職者数は約12万1000人で、1992年3月卒の約50万人から約4分の1に減った(厚生労働省)。
高卒採用を実施する企業からは、求人票が生徒に届かない、学校との関係づくりが難しいという声が寄せられる。「学校を訪ねてPRするか、求人票を高校に送る現在の就職活動の仕組みでは、高校生に直接自社の魅力や求人情報を伝えるすべがないため、知ってもらうことのハードルが高い」(新田氏)
高卒採用を行う企業は、中小・零細企業が多い。人手が限られる企業にとって、学校を回る専任の担当者を置いたり、関係を築くまでの時間を割いたりするのは簡単ではない。
裏を返せば、今の仕組みは、学校とのつながりが長い企業ほど有利に働きやすいが、変化の兆しもある。
求人数が増え、生徒が減る中、生徒自身が求人を選ぶ傾向も強まっている。そのため、これまで学校とのつながりを頼りに採用してきた企業でも、指定校求人だけでは生徒を集めにくくなっているという。指定校求人を公開求人に切り替える企業や、工業科に限らず、普通科の生徒を未経験から育てようとする企業も増えている。
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