今回のリニューアルでは大規模なマイル特典を用意する一方で、ボーナスマイルが得られる利用額を引き上げた。加えて年会費も値上げしている。この狙いを、アメックスの山本尚(たかし)カード事業部門副社長が説明した。
「ゴールド・カードはANAマイルの獲得をより追求した、新しい形に生まれ変わっています。そしてプレミアム・カードは、プレミアムな旅を求めるお客さまに向けた、最高峰の旅の体験を実現できるカードということで考えています。このカードはアメリカン・エキスプレスだけで作れるものではありません。ANAさんと一緒に議論して作ってきたものです。ANAさんと一緒だからできる、より豊かな旅の体験、価値の提供を追求したからこそ、今回のリニューアルが実現できたと考えています」
リニューアルの背景には、富裕層の旅行意識の変化を敏感にキャッチし、適切に対応するアメックスのマーケティング戦略がある。
もともとアメックスは1850年に運送業で創業し、1891年にはかつて海外旅行の必需品だった外国旅行者向け小切手のトラベラーズ・チェックを世界で初めて開発した。1915年に旅行業に進出し、1917年から日本で海外から来た旅行者をサポートする事務所を横浜に開設。カード事業は1958年に始めた。
このようにアメックスは、旅に関するサービスを柱としてきた背景がある。同社は2025年12月30日から2026年1月14日にかけて、日本を含む世界7カ国で旅行に関する意識調査「グローバル・トラベル・トレンド・レポート」を実施した。この調査は、年収が5万米ドル(約786万円・9月26日現在)相当以上で、かつ、年1回以上旅行をする日本の成人1021人を対象にしている。
結果を見ると、2026年に「旅行を3回以上予定している」と答えた人が64%に上った。前年調査の39%から大幅に増加している。また「6回以上予定している」人の割合は22%で、前年の11%から倍増した。
一方「旅行の予定がない」と答えた人の割合は、前年が17%だったのに対し、今年は12%に減少した。こうした数字から、旅行への関心が高まっていることが分かる。
水村直美カード事業部門上席副社長は、調査結果について説明するとともに、カードの利用状況の変化を説明した。
「実際にカード会員の利用データを見てみると、旅に関する支出が年々増えている状況です。そして変化しているのは、旅への関心ということだけではなくて、最近は音楽イベントに参加するためとか、スポーツ観戦をするといった理由で旅に出るなど、きっかけや目的も広がってきていると捉えています」
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