ではカメラの話。
レンズは屈曲光学系で35ミリ換算28〜140ミリ相当の5倍ズーム。水中撮影時は画角が少し狭くなるので、もうちょっとワイド側は欲しかったかなという気はする。明るさはF3.9-5.9。屈曲光学系とはいえやや暗め。
撮像素子は1/2.3型 1400万画素CCD。他社の裏面照射型CMOSセンサー搭載機で高感度撮影したISO1600の絵と、本製品のISO800の絵を比べると、同等かすこし落ちる感じ。高感度撮影時ではちょっと分が悪い。レンズの暗さを考えると、ここは高感度撮影に強い、裏面照射型CMOSセンサーを使って欲しかったなあと思う。
撮影最短距離はマクロモードで20センチ(ワイド端)。これはかなり残念。マクロ撮影が多い人はそこでひっかかるだろう。ただし、スーパーマクロにすれば焦点距離固定(37ミリ相当)になるけど3センチまで寄れる。よって寄りたいときはスーパーマクロモードに切り替えるべし。
撮影モードは、シーン自動認識オートである「iAUTO」に加え、プログラムオート、シーンモード、3D、マジックフィルターがある。iAUTOの識別するシーンはあまり豊富ではないが(例えば動体の識別はないし、ISO感度もあまり上がらないので暗所には強くない)、水中にはいったとカメラが検知すると、水中スナップモードに切り替わるのは本製品ならでは。
プログラムオートでは細かな設定が可能で、早めにISO感度を上げる「ISO HIGH」を搭載している。これならシャッタースピードを高めに保てるし、暗所ではISO1000以上に上がる。
3Dはカメラを横にスライドしながら2回撮影して立体写真を撮る機能。MPO形式で保存されるので、MPOに対応した環境で見ることができる。1枚撮影し、指示に従ってカメラを右に動かすと2枚目は自動的に撮影してくれる機能もあり。
シーンモードの特徴は水中スナップ、水中ワイド、水中マクロなどダイビング用のモードが用意されていること。ただ、残念ながらわたしがダイビングをしないので水中作例はなしです。すみません。
マジックフィルタは、「ポップ」や「ピンホール」などといったデジタルフィルターをかけて撮るモード。同社のPENシリーズなどが搭載する「アートフィルタ」に比べるとお遊び要素が強い。
詳細は作例をどうぞ。
TG-810はアウトドアデジカメとしてちょっと面白い存在。シリコーンジャケット(別売)をつけて首なり手首なりに常時ぶら下げ、多少濡れたりぶつけたりするのを無視して歩き回れば、撮りたいときにいつでもさっと撮れるし、雨が降っても水に入ってもOKだし、電子コンパスとしてもすぐ使えるのだ。
そのかわり日常で素手で使うにはちょいとばかしゴツくて扱いづらいし、感度を上げると絵がすぐ荒れるので画質面でも不利。その辺が残念だ。
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