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さらに磨かれた「S」 DiGiC 5&新CMOSの「PowerShot S100」

» 2011年11月10日 14時00分 公開
[ITmedia]
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 キヤノンは11月10日、コンパクトデジタルカメラ「PowerShot S100」を12月上旬より販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は5万5000円前後。

photophoto 「PowerShot S100」 S95に比べるとボディラインはスクウェアを強調したものとなった。カラーはブラックとシルバー
photophotophoto 背面液晶は3型。ストロボは内蔵ポップアップ式

 新製品は「PowerShot S95」(レビュー)の後継となるPowerShot Sシリーズの最新機種。画像処理エンジンを新型の「DiGiC 5」としたほか、撮像素子も自社開発の新型CMOSセンサーとすることで定評ある描写性能を更に進化させた。

 DiGiC 5の搭載によってノイズリダクション、ホワイトバランス制御、連写処理能力において大きな進化を果たしており、ノイズリダクションについてはISO1600時に従来機ISO400相当という低ノイズも実現したほか、処理速度についても既存製品比約6倍という高速化を実現している。

 ホワイトバランス制御については、フレーム内に「電球とストロボ」「蛍光灯と水銀灯」など複数種類の光源がある場合でもエリアごとに制御することが可能となっており、肉眼で見たままの自然な色合いを再現できる。連写も「ハイスピード連写HQ」ならばフル画素記録時で最高9.6コマ/秒の高速連写が行える。

(初出時、「ハイスピード連写」可能と記載いたしましたが、当機能は非搭載ですので当該箇所を訂正させていただきました 2011年11月11日 16:30分追記)。

photophoto ISO3200で撮り比べたS95(写真=左)とS100(写真=右)
photophoto ホワイトバランス制御による効果例。蛍光灯と水銀灯で照らされた被写体が自然に描写(写真=右)されている

 撮像素子は1/1.7型 有効1210万画素CMOSセンサー(S95は1/1.7型 有効1000万画素CCD)。裏面照射型ではないが、マイクロレンズ占有率を高めることで集光効率を向上させ高ISO感度側へのレンジ拡大を図る、第2世代のオンチップノイズ除去、ランダムノイズを抑制する画素内完全電荷転送など同社デジタル一眼レフ「EOS」シリーズで培われた技術が導入されており、通常撮影時ISO6400の高感度とダイナミックレンジ拡大を実現している。

  高速処理可能なセンサーと処理エンジンを組み合わせたノイズ低減/ダイナミックレンジ拡大システム「HS SYSTEM」も引き続き搭載されており、新製品では画像処理エンジン「DiGiC 5」と新開発の自社製センサーの連携により、より高い効果を実現したという。

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 レンズはF2.0スタートの35ミリ換算24〜120ミリ光学5倍ズームレンズ(S95は35ミリ換算28〜105ミリの3.8倍ズームレンズ)とテレ/ワイド端ともに強化された。明るく高倍率ながらレンズ径は22.1ミリとほぼ10円玉サイズ(直径23.5ミリ)に押さえられており、本体の小型化に貢献している。手ブレ補正については、「静止画」「流し撮り」「ダイナミック」「ハイブリッド」「パワード」「三脚」と6つのブレ補正をカメラが判断して切り替える「マルチシーンIS」を搭載しており、さまざまなシーンで最適な手ブレ補正が行われる。

photo マルチシーンIS「流し撮り」の撮影例

 鏡胴付け根のコントローラーリングに背面のコントローラーホイールを組み合わせた定評ある操作形態はほぼ前モデルを踏襲しており、加えて、ノイズリダクションレベルの任意調整、NDフィルターの新設、露出補正段数の増加(±3段まで、値は1/3段ずつ調整可能)、シャッタースピードの高速化(1/2000秒まで)、任意位置にAFフレームを移動させるアクティブフレームへの対応など、より思い通りの写真を撮るための撮影機能が強化されている。

 専用オプションとしては、同社直販サイト限定の本革製カメラケース「PSC-S100LIMITED1」(7480円)、同じく本革製のカメラケース「PSC-2950」(オープン価格、実売想定価格4500円前後)、40メートル防水のウォータープルーフケース「WP-DC43」(2万6250円)などが用意される。

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