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» 2012年02月22日 11時29分 公開

今日から始めるデジカメ撮影術:第149回 雪と氷と光の関係 (2/3)

[荻窪圭,ITmedia]

雪のある寒いところで撮る

 冬こそ寒い場所へ。というわけで、こんなところへ行ってみた。

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 雪国ではないけれども、中山道の宿場である「奈良井宿」。上の写真でわかるとおり、「木曽路はすべて山の中である」のフレーズ(by 島崎藤村)で有名な通り、山に挟まれた狭い土地で、左手に見える山のふもとあたりが宿場街。標高は950〜960メートルと木曽路の宿では一番高地にあり、鳥居峠を控えてここで宿泊する旅人が多く、大変に栄えたという。

 そんな頃の街並みが多く保存されている地区であり、駅からも近く、冬だけれども観光客がそれなりにいてびっくり。すみません、もうちょっと落ち着いた感じかと思ってました。

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 上の写真でわかるとおり、積雪は数センチ程度な上、人が通るところはきれいに雪かきされている。ちょっと脇にはいってもこんなである。

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 だがしかし、それも撮り方次第。上の写真は普通に立って目の高さで撮った写真。これをしゃがんで少しローアングルにしただけで雪国っぽくなるのだ。

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 ローアングルで撮ると雪かきで脇に盛り上げられた雪が手前に入るので、構図に占める雪の面積が多くなるのである。もうひとつ鳥居の写真も。

photophoto 視点の高さを変えるとこれだけ変わる。ちょっとしたことなんだけど効果的

 さて雪景色で注意すべきは、2点。ひとつは露出。もうひとつはホワイトバランス。

 構図に占める雪の量が多いと、雪は白くて明るいので、カメラは露出を絞りたがる。よって妙に暗い写真になりがち。

 さらに、日向で陽射しを浴びた雪を撮るときはホワイトバランスはオートのままでまず問題は無いけど、日陰になるとめいっぱい寒々としてくれる。もともと日陰は色温度が高い(青っぽい)上に、雪は白いので青っぽくなるとやたら目立つ。

 極端な例をひとつどうぞ。

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 円筒形の氷に雪が積もってる感じ。青くて暗い。日陰だからよけいに陰影がなくて暗い。まずは露出補正。+2まであげてみた。

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 雪の白くて明るい感じを出すにはちょっと強めに上げた方がいい。でも+0.7くらいで止めておくべきか、+2まで上げちゃうかは微妙なので、すぐに露出補正できる状態にしておいて画面でチェックするか、露出の異なる写真を同時に複数枚撮影する「オートブラケット」機能があればこれを使うのがよい。

 さらに色を調整。ホワイトバランスをオートではなく「日陰」にする。

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 少し青みが抑えられた。こんな感じだけど、まだ青いと思ったら、カスタムホワイトバランスを使ったり、色温度を高め(6500K〜7500Kの間くらい)に指定するとよし。もうちょっと普通の構図だとこんな感じ。

photophoto ホワイトバランスオート、露出補正なし(写真=左)、ホワイトバランス「日陰」、露出補正+1.7

 逆に日向だったり雪が少なめの構図だと、日陰モードでは赤っぽくなりすぎるので、ホワイトバランスはオートをメインにしつつ、必要に応じて変更すると考えるのがいいだろう。

 観光ルートからちょっと離れた人があまりこないポイントを見つけると、あまり踏み荒らされてなくて雰囲気があって楽しい。ここは二百地蔵と呼ばれる地蔵尊が集められたところ。ほんのりと雪が残ってていい感じなので、しゃがんでローアングルで。

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 こちらは江戸時代の旧中山道の杉並木。一部だけ残っていた。

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 並木道は少し望遠気味で撮ると並木の密度が濃くなってよい感じになる。

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