ニコンが3月より販売を開始するF1.8の明るいレンズを搭載したハイクラスコンパクトデジカメ「COOLPIX P310」(以下P310)。昨年登場した「COOLPIX P300」(レビュー)の後継となる製品で、撮像素子を1220万画素から1610万画素にアップしたほか、操作やソフトウェア部分をブラッシュアップしている。ボディーカラーはブラックのほかホワイトが追加され、大人のカジュアルなカメラといった雰囲気だ。
外観はP300とほぼ変わらないが、本体前面に「Fn」ボタンが設けられ、各種撮影項目を設定となった。設定できるのは、「画像サイズ」、「Picture Control(ピクチャーコントロール)」、「ホワイトバランス」、「測光方式」、「連写」、「ISO感度設定」、「AFエリア選択」の7項目。
Fnボタンを利用して積極的に絵作りをするならピクチャーコントール、ホワイトバランスを割り当てるのがベストだろう。項目にはないが、AEブラケットが設定できると便利だろうと思った。ちなみに操作は、一度押すとメニューが表示され、もう一度押すと閉じるという仕組みとなっている。同社デジタル一眼レフにあるような、押しながら設定変更といった別設定はない。
Fnボタンの設定項目に登場したピクチャーコントロールも新機能のひとつ。P300では露出補正時に「鮮やかさ」や「コントラスト」などを設定できたが、P310はこの部分を同社製品ではおなじみの「ピクチャーコントロール」とし、仕組み自体の軌道修正をしている。
これにより大きなカラー設定カテゴリーが「スタンダード」「ニュートラル」「ビビッド」「モノクローム」と分かりやすくなり、設定をカスタマイズして登録が可能となったほか、他機種との色の統一がはかれるようになり良い解決方法となったように感じる。ただし、絵作りを積極的に行うシーンモード以外の発色は、コンパクトデジタルカメラとしてはややおとなしめとなった印象を受ける。色鮮やかな花や緑、青空を印象的に撮るには、元気のある発色となる設定を心がける必要がありそうだ。
そのほか細かい変更点としては、絞り・シャッタースピードのGUI表示が変更となっている。前機種では、絞りやシャッタースピードを変更すると縦にグラフィック表示されていたが、被写体に覆い被さるように画面の中央に表示されあまり良くないと思ったのが、絞り・シャッタースピード表示の上に横にグラフィック表示されるようになった。併せて、マニュアル露出時の露出ゲージが画面左橋から、絞り・シャッタースピード表示の真下に来るようになった。これにより視線移動が少なくなり、マニュアル露出が使いやすくなった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR