新開発されたAPS-Cサイズ 有効2416万画のCMOSセンサーは、高精細と階調表現が特徴であるという。APS-Cサイズ/2400万画素ということで、画素ピッチが狭くなったことによる感度特性や画像処理による解像感の低下などが気になるところだ。
先ごろ行われたD3200の発表会において、同社はD3200のキットレンズである「AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR」について、MTFを指標としたニコンの検査基準があり、解像感の問題はないとしていた。
実際にテスト撮影した写真を見ると、コントラストや色に関してはまったく問題なしと思える。レンズとのマッチングによる解像感に関しては、可もなく不可もなくといった印象。周辺が甘い点が気になるが、中央に関してはやや線が太く感じるものの解像感がないという訳ではない。D800で推奨されているようなレンズであれば、このセンサーの良さをもっと引き出せるのではないだろうか。
テスト前には「画素ピッチが狭くなったので過度なノイズリダクションが目立ち、“パサパサの絵”になるのでは」と思っていたのだが、出てきた写真は至って普通の“ニコンの絵”であり、良い意味で裏切られた格好となった。また、JPEG撮影ではなく、RAW撮影の後に現像しても、JPEGとあまり変わらない絵が出るという結果となった。
JPEGでも遜色(そんしょく)ないとは言っても、RAWデータなら非可逆圧縮のJPEGよりレタッチ耐性は強い。作品作りなど後からの処理をする場合は、RAWでの撮影が適しているのは言うまでもない。
さて、もうひとつ気になることは2400万画素のファイルサイズだ。多少のバラツキはあるものの、JPEGラージ・ファインで約9MB、RAWで約21MBほどだった。カメラのバッファサイズは、RAW撮影時に18コマと余裕があるが、ファイルサイズが大きいこともあり、書き込みをするメディアの速度がボトルネックとなりかねない。D3200は、UHS-Iに対応しているので、メディアの記録速度も考慮した選択をして欲しいと思う。
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