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第2回 望遠レンズならではの「圧縮効果」で構図を引き締めるデジカメスナップ虎の巻(2/3 ページ)

» 2013年05月30日 08時30分 公開
[永山昌克,ITmedia]

背景を引き寄せるような構図で撮る

 続いて、焦点距離と撮影距離の違いによって、圧縮効果がどう変化するか見てみよう下の2枚は、標準ズームのワイド側(焦点距離24ミリ)とテレ側(焦点距離105ミリ)を使って、同じ被写体を撮り比べたもの。被写体の位置は固定したままで、画面内での人形の大きさがほぼ同じになるように、カメラの撮影位置を前後に動かしている。

photo 焦点距離24ミリで撮影。撮影距離は約0.45メートル
photo 焦点距離105ミリで撮影。撮影距離は約2メートル

 24ミリで近寄って撮影した写真は、手前の人形が大きく、背景の額が小さく写っている。どちらかといえば、肉眼で感じる距離感に近い写り方といえる。一方、105ミリで離れて撮影した写真は、背景の額が画面からはみ出すくらい大きく写り、人形までの距離が縮まっているように感じる。つまり、圧縮効果で遠近が縮まるということは、このように背景が引き寄せられたように見えるということ。近景と遠景を意識しながら、構図を探ってみるといいだろう。

 下の写真は順に、白鳥大橋と雪山、少年たちと海、クレーンと来島海峡大橋をそれぞれ近景と遠景に配置して撮影したもの。海にかかる吊り橋は、圧縮効果が似合う被写体のひとつだ。

photo 焦点距離:116ミリ  絞り優先AE(F10 1/320秒) ISO100 WB:オート カメラ:EOS Kiss X3
photo 焦点距離:60ミリ  絞り優先AE(F11 1/800秒) ISO200 WB:晴天 カメラ:OM-D E-M5
photo 焦点距離:200ミリ  マニュアル露出(F5.6 3.2秒) ISO1600 WB:白熱電球 カメラ:EOS 5D Mark II

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