交換レンズ百景
広大さと遠近感を楽しめる、F4通しの手ブレ補正付き広角ズーム――富士フイルム「XF10-24mmF4 R OIS」
大人気で生産が追いつかず初回出荷数が足りなくなったという、富士フイルムXマウント用超広角ズーム「XF10-24mmF4 R OIS」を試した。
35ミリ換算15~36ミリ相当でF4通しとなるこのレンズは、金属外装の高級感のある造り。X-E2に装着した感じは少し重めだが、フォトグラファーを撮る気にさせてくれる「何か」を感じさせてくれた。
ズームリング、フォーカスリング、絞りリングの回転はトルクの変化も少なく滑らかで、今回組み合わせたFUJIFILM X-E2のEVFをのぞいて撮影していてもストレスを感じない。ズーム全域F4と光学式手ブレ補正機能搭載ということもあり、暗いシーンでの絞り開放時でも安心して撮影に集中できるのがうれしい。
写りも上質で気に入った。Xシリーズに搭載されている「X-Trans CMOS」センサーに最適化した設計と非球面レンズ4枚、異常分散レンズ4枚をおごったいうことで、写し出された画はどれもキレのあるシャープなものであった。
超ワイドズームということで普通に使うには「広すぎるかな」と思ったが、X-E2に装着してブラブラ撮影してみるとこれがなかなか楽しかった。35ミリ換算15~36ミリ相当に慣れてしまえば、公園など野外では広大さを、狭い路地などではパースペクティブを活かした絵作りを楽しめた。ワイド系が好きな人にはオススメの1本だ。
五月晴れの古民家の庭を泳ぐ鯉のぼり。あえて太陽をフレーム内に入れて撮影したが、整った光芒で写真にアクセントができた。コントラストも高く、色再現性もいい。
里山に咲く藤の花を絞り開放で撮影。晴天の日陰だったがホワイトバランスも的確で、画面の隅々までシャープな像に驚かされる。水面に落ちた花びらのひとつひとつ、はかなく美しい。
クリアな日差しが反射するコンテナ。ハイライトからシャドー域までリアリティある写りだ。コンテナ表面のメタリックな質感、リベットの立体感まで申し分ない。
テレ端は35ミリ換算で36ミリ相当となるがクセのある歪みは少なく、よい印象を持った。若干ボケは気になるが、超ワイド端からの使い勝手を考えると贅沢な注文だろう。時間の経過を感じさせる金属のディテールは実に素晴らしい。
狭い古民家の中で超ワイドからのズームはとても役に立った。ポジションが限られるため単焦点では構図を調整しにくいが、このレンズなら容易だ。また歪みの少ない描写が実に気持ちいい。室内の空気感もうまく写し取っている。
35ミリ換算15ミリ相当という画角は室内や狭い場所で効果絶大だ。もちろん屋外での広大な雰囲気を出すのにも有効である。おかげで室内に飾られていた鯉のぼりも3匹とも収めることができた。そのテクスチャーの描写、天井板の木目まで安定の写りだと感じる。手ブレ補正機能の効果も優秀だ。
(編注:本記事では一般的な撮影状態での利用を念頭としているため、レフ板などは利用しておりません)
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