同じ被写体でも写真の印象をさまざまに変えることができる構図解説も今回が最終回。「もっと被写体を目立たせたいのだけれど……」そんな要望にお応えできるような構図をご紹介いたします。色や明るさ、レンズの効果をうまく利用することがポイントです。
広角レンズ解説でご紹介した「集中線」を意識することで、迫力のある写真になるとともに被写体をアピールすることができます。奥行きのある部屋や道路などの空間で有効なテクニックです。
近景のトンネルの中から、その先の明るい風景や被写体を撮影した構図です。奥の色や明るさが目立ちやすいため、メインになる被写体をより印象的に見せやすくなります。トンネル以外でも、写真のような暗い道から頂上の風景へと上っていくイメージにもオススメです。
正面で捉えるのか、水平なのか、それともしゃがんだ位置から見上げた位置なのか。
明るさやレンズの効果以外にも「いいなっ!」と感じてシャッターを切ったその位置からもう一工夫するだけで、写真をさらに印象的にしたり、同じ被写体でも違う印象の写真に変えることができます。
まずは1枚撮りたいなと思った位置で自由に撮影してから、もっとよく見える位置に移動したり、レンズなどセッティングを変えてじっくり被写体と向き合っていくと、構図の違いが感覚的に身に付いていくかと思います。
(モデル:Max_Ezaki/写真素材「ぱくたそ」の現役ドイツ人ハーフモデル)
MAKOTO TSURUTA(つるた まこと)
元『週刊ゴング』カメラマン。スポーツで写真を学び、その後メーカー担当として首都圏量販店に常勤し、一眼レフカメラの販売を担当。現在Webプロモーションを得意とする活動の傍ら、写真をさらに楽しむコンテンツサイト「PHOTOWORK」http://photowork.jp/を運営中。個人サイトはhttp://one-cut.net/
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