出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届けする週刊連載。出版業界を占うヒントが隠されているかも?
出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届け。2012年の出版業界を占うヒントが隠されているかも?
3月22日、東京・港区のANAインターコンチネンタルホテル東京で表彰式を行った。大賞は水野ユーリ『あの夏を生きた君へ』。優秀賞は、樹香梨『初恋タイムスリップ』と、なぁな『純恋』の2作。TSUTAYA賞は、tomo4『友達の彼氏をスキになった。』、特別賞は、あちゃみ『ひまわり』が選出された。大賞には賞金100万円が、優秀賞には賞金30万円が贈られた。同賞の主催は、毎日新聞社とスターツ出版。
消費税増税法案について、流対協は「低所得者ほど負担が重くのしかかる消費税を増税することは、国民の生活を圧迫し、ひいては読書など、国民の文化に接する機会を奪うもの」と反対声明を発表。また、民主党が政権奪取した背景にはムダの削減で消費税増税しないこと掲げた点を挙げ、「成果も上げない中での増税は、消費税に限らず許されない」と指摘した。
4月1日、阪急リテールズは書籍販売を手がけるブックファースト事業を分社化し、新会社「?ブックファースト」を設立する。同社は阪急電鉄の100%出資で、阪急阪神ホールディングス・流通部門のグループ会社の位置づけ。
このほど平成24年1月期(平成23年2月1日〜平成24年1月31日)決算を発表、売上高1760億1300万円(前年比52.7%増)、営業利益500万円(前年は12億5500万円の赤字)、経常損失1億1800万円(同11億円の赤字)、当期純損失30億9600万円。
期中、ジュンク堂書店、雄松堂書店などを子会社化、丸善CHIホールディングスとして7社体制へ拡大したことで増収。しかし、東日本大震災の影響や、丸善が前期に実施した基幹システム再構築の混乱などの影響もあった。また、同社の希望退職者募集実施により13億2700万円を特別損失に計上したことなどから、30億円強の当期純損失となった。
日本出版インフラセンター(JPO)は3月22日、コンテンツ緊急電子化事業で電子化作業の委託業務等を行う中核企業を、パブリッシングリンク(東京・千代田区、鈴木藤男社長)に決定した。同社は2003年、ソニーの読書専用端末の発売と同時に講談社や新潮社など15社による出資で設立した。
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