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» 2004年11月29日 22時48分 公開

「Oracle .NET Summit」にマイクロソフトが協力、両社に雪解けムード!?

日本オラクルは「Oracle .NET Summit」を開催した。メインとなるセッションにマイクロソフトを招くなど、両社の敵対関係を知る人にとっては大いに驚かされることばかり。

[浅井英二,ITmedia]

 オラクルとマイクロソフトに雪解けムード ── 日本オラクルは11月29日、都内で「Oracle .NET Summit」カンファレンスを開催した。Visual Basic開発者に最新の技術情報を提供し、その開発スキルや資産を生かしながらパフォーマンスや信頼性を改善できる.NET環境への移行を促すのが狙い。Visual BasicとOracleデータベースを利用し、クライアント/サーバ型のアプリケーションを開発・稼動させている企業顧客が多く、しかも、彼らが新しい環境や技術への移行を検討していることが背景にある。

 この日のカンファレンスではメインとなるセッションにマイクロソフトを招いたほか、オープニングにはゲストとして同社デベロッパーマーケティング本部の北川裕康プロダクトマーケティング部長を登場させるなど、1990年代半ばからの両社の敵対関係を知る人にとっては大いに驚かされることばかり。ちなみに北川氏はかつてMicrosoft SQL Serverを担当していたというオマケまである。

 北川氏は「赤いロゴの下で話すのはまだ違和感がある」としながらも、共通の顧客を抱える両社がその関係改善に向けて動き出していることを紹介した。12月上旬、カリフォルニア州サンフランシスコで行われるOracle OpenWorldにMicrosoftが出展するほか、幹部クラスがゼネラルセッションを行う可能性もあるとした。

 雪解けのきっかけはこの5月、米OracleによるVisual Studio Industry Partnerプログラム参加表明だ。それまで「Java一本ヤリ」だった同社に変化の兆しが見えた。

 Windowsプラットフォームにとってオラクルは最大のISVの1社であり、裏返せば、Windowsと.NETはオラクルにとって重要なプラットフォームということ。グローバルな関係改善の進展を受け、Oracle .NET Summitで「.NETでもOracle」というメッセージを打ち出した。

 「Windowsや.NETへの取り組みを説明するのは初めて」と話すのはマーケティング本部でシステム製品を担当する杉崎正之ディレクター。

 米Oracleは今年1月、Oracle AppsWorld San Diegoで「Oracle Information Architecture」(OIA)を打ち出した。Data Hubを核に企業内に散在するアプリケーションをまとめ上げようという構想ともいえる。この日、杉崎氏が使ったOIAの概念図にはVisual Basic .NETがしっかりと描かれていた。

 なお、メインのセッションには、マイクロソフト デベロッパーマーケティング本部の大野元久シニアプロダクトマネジャーが登場し、パフォーマンスや生産性が改善できる.NETへの移行メリットを強調した。

 「VB6とVB .NETは同じではないものの類似している。スキルを生かしながらさまざまなメリットが享受できる最短の移行パスだ」と大野氏。しかも、アプリケーションのモデルを変えることなく、先ずユーザーインタフェースから段階的に移行することも可能だとした。

 マイクロソフトでは10月4日、日本オラクルらの協力を得て、「VBマイグレーションセンター」も開設し、Visual Basic .NETへの移行支援を本格化させたほか、5分で明快に理解できる.NET技術解説コンテントをmsdnサイトで提供開始している。

メインセッションに登場し、.NET移行のメリットをOracle開発者に訴えるマイクロソフトの大野氏

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