話を専門学校に戻しますが、わたしが担当している学科の平均年齢は21歳です。高校を出て18歳で入学した場合の2年生の年齢は19歳。それが本学では21歳なのです。
それは、大学に2年間行ってみたけれど出口が見えない、その先に自分はどうしていけばいいのか分からない、といった学生が少なからず混じっているからです。もちろん大学だけでなく、ほかの専門学校に行ってみた、あるいは一度高卒で就職してみたが、今後を考えるともう一度勉強しておきたい、といった考えに基づいているようです。
大学、専門学校、そういう分け方ではなく、自分が何をするのか、今後にどう役立っていくのか、という視点が必要になってきています。
『親子就活 親の悩み、子どものホンネ』(アスキー新書 中村昭典著)に、「やり直しがきく時代に生まれたという幸福」という項があります。学校を卒業した20代前半に、一生涯の職を見つけられる人はわずかです。企業も、生涯を保証しない時代になってきています。ベンチャーと呼ばれる企業では、生涯を過ごす社員を求めていない場合が多いのです。
決して転職を推奨するわけではありませんが、必要に応じて見直すこと、やり直すことができる時代になってきているのは確かです。教育の現場にすべてを押しつけず、自分の将来、自分の子どもの将来を考える姿勢を持つ必要性を感じます。
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人材育成コンサルタント。米国PMI認定ProjectManagementProfessional取得。シンガポール大学卒業後、数々の事業立ち上げおよび企業立ち上げを経験。ソフトバンク在籍中の経験を「ソフトバンク流『超』速断の仕事術」(ダイヤモンド社)にまとめて出版した。現在はコンサルティング業のかたわら、専門学校での非常勤講師、講演などに奔走する。
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