APC、製品構成を一新した物理インフラの統合管理ソフト群を発売

APCジャパンは、7種類の製品で構成する物理インフラの統合管理ソフト群「InfraStruxure Management Software」を発売した。

» 2010年01月26日 19時10分 公開
[ITmedia]

 エーピーシー・ジャパン(APC)は1月26日、電源や空調などを含めたデータセンター向けの物理インフラ統合管理ソフト群「InfraStruxure Management Software」を発売した。2つの新製品と5つのバージョンアップで構成される。

 同製品群は、IT機器や電源、冷却システム、ラック、セキュリティなどを統合管理するもの。従来は管理プラットフォームの「InfraStruxure Central」と設備シミュレーションなどの「Capacity Manager」など3製品で構成されていた。

 最新版では、新製品として現場のレイアウトを再現した図面で管理・監視、PUE(電力使用効率)の測定などができる「InfraStruxure Operations」と、冷房や照明などインフラを設置している施設全体のエネルギー効率を分析できる「InfraStruxure Energy Efficiency」を追加。また、既存機能をCentralとCapacity Manager、ワークフロー管理の「Change」、部屋やラック単位で電力コストを試算する「Energy Cost」、モバイル端末で管理情報を確認する「InfraStruxure Mobile」の各製品に再構成し、それぞれ機能拡張を図った。Central以外の製品はオプションとなる。

 InfraStruxure Operationsでは、約50社のラック搭載製品の情報(サイズや消費電力など)がカタログとして用意され、容易にインフラの現場レイアウト図を作成できる。これにより効率的な監視ができるようになり、適切な障害対応の業務を支援するという。InfraStruxure Energy Efficiencyでは、10分ごとのPUE値などをグラフで表示する。各種機器の稼働状態の改善でき、運用コストの削減などに役立てられるとしている。

InfraStruxure Operationsでのレイアウト作成

 Centralの新機能では、特定メンバーに指定した内容をアラームで通知するものや、稼働期間および寿命といった機器の運用計画を支援するサマリーリポート、施設管理システムとの連係などをできるようにした。Capacity Managerでは、ラックごとに設定した平均消費電力と実際の状況とを比較、シミュレーションすることで電源容量に応じた最適な機器の設置を支援する。

InfraStruxure Centralのサマリーリポート

 国内外の多数ベンダーの製品を管理でき、システム管理製品ではSystemwaker(富士通)やJP1(日立製作所)、Sigma System Center(NEC)、Tivoli(IBM)、eHealth Enterprise(CA)、System Center(Microsoft)と連係できる。

 InfraStruxure Management Softwareは、InfraStruxure Centralに各オプション製品を組み合わせて搭載したアプライアンスで提供され、監視対象25〜1000ノードで3つのライセンスを設定。これとは別に個別対応で監視対象のノード数が無制限の大規模エンタープライズライセンスも用意している。

ライセンスの概要

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