「ニフティクラウド」が始動 仮想サーバを1時間12.6円から貸し出し

ニフティは同社のサービス基盤を活用した仮想サーバの貸し出しサービスを開始すると発表した。1時間12.6円から活用できるのが特徴。

» 2010年01月26日 19時37分 公開
[藤村能光,ITmedia]

 ニフティは1月26日、同社のサービス基盤を活用した仮想サーバの貸し出しサービス「ニフティクラウド」の提供を1月27日に開始すると発表した。クラウドコンピューティング関連の事業に本格参入することも明らかにした。

 ニフティクラウドは、サービスの利用状況に応じて仮想サーバやメモリを柔軟に増設できるサービス。サービスの申し込みをすると、利用したいタイミングで仮想サーバを起動できる。準備に必要な時間は5分としており、仮想サーバで提供するサービスのピークに合わせて、リアルタイムにサーバの構成を組み替えられる。サーバやメモリの増減は、無料で提供するコントロールパネルを活用する。

ニフティクラウドの「ダッシュボード」画面イメージ ニフティクラウドの「ダッシュボード」画面イメージ(出典:ニフティ)
ニフティクラウドのサーバ操作画面イメージ ニフティクラウドのサーバ操作画面イメージ(出典:ニフティ)

 仮想サーバのOSは「CentOS 5.3 (32/64ビット版)」。4月には「Red Hat Enterprise Linux 5.x (32/64ビット版)」および「Windows Server 2008 R2 SE/EE(64ビット版)」も導入する。ストレージ容量は30Gバイト。追加する場合は、100Gバイト単位で課金する。

 ITリソースの利用量に対し1時間ごとに課金する仕組み。価格は1時間当たり12.6円から。サーバ以外にデータ転送量として、1Gバイト当たり15.75円を課金する。月額払いの定額制も用意している。待機サーバとしての利用も見込み、サーバを停止させる状態では1時間5.25円を課金するプランも拡充した。

タイプ スペック 価格(1時間当たり) 月額
Mini 1vCPU(1GHz相当)、512Mバイト 12.6円 7875円
Small 1vCPU(3GHz相当)、1Gバイト 23.1円 1万3335円
Medium 2vCPU(3GHz相当)、2Gバイト 44.1円 2万5410円
Large 4vCPU(3GHz相当)、4Gバイト 84円 4万8300円
ニフティクラウドのタイプと価格(*「Small」の月額の記載に誤りがありました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです)

 1986年に創業したニフティは、当初ネットワークサービスに注力。インターネットサービスがブロードバンドに対応した2000年以降はサーバの仮想化や標準化に着手し、大容量のネットワーク回線を高速に利用できる環境を整備してきた。

 ネットワークサービスの運用によるクラウド型サービスに大きな成長が見込めると判断。運営するインターネット接続サービス「@nifty」のシステム環境を使ったニフティクラウドの提供により、クラウドコンピューティング事業に本格参入する。IaaS(サービスとしてのインフラストラクチャ)環境の提供から始め、今後はPaaS(サービスとしてのプラットフォーム)、SaaS(サービスとしてのソフトウェア)分野のサービスを展開していく。



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