LinuxカーネルからAndroid OSのドライバコードが削除されたのは、「誰も気にしていないため」だが、Googleは自分たちのコードをメインラインにマージしないため、ドライバを作成する企業もLinuxカーネルコミュニティーに貢献できないことも問題だ。
Linuxカーネル開発者は2月2日、Linuxカーネルから米Googleの「Android OS」のドライバコードを削除した理由について、ブログで説明した。AndroidがLinuxのメインのカーネルツリーから分岐する可能性がありそうだ。
Android向けドライバコードは、2009年12月にLinuxのソースツリーから削除され、Linuxカーネル2.6.33には含まれない。米Novellに籍を置きLinuxドライバのメンテナンスを担当するカーネル開発者、グレッグ・クローハートマン氏によると、サブディレクトリ「drivers/staging/android」をコードベースから削除した理由は、「誰も気にしていないため」という。ステージングツリーにあるコードはメインカーネルツリーにマージするか、そうでなければ削除するというポリシーがあり、それに沿っての対応と説明している。
クローハートマン氏によると、Googleは新しいブランチを作っており、Android向けのドライバが動作するにはGoogleが独自開発したセキュリティモデルのサポートなどが必要となる。Googleは自分たちのコードをメインラインにマージしないため、ドライバを作成する企業もLinuxカーネルコミュニティーに貢献できないという。
Linuxカーネルコミュニティーではセキュリティなどの理由からもコードをマージするよう奨励しているが、Androidプラットフォームやドライバに関係する企業は貢献できず、開発/メンテナンスサイクルが大きくなっていると指摘している。
クローハートマン氏はまた、Googleは自分たちのコードをクリーンナップしてアップストリームにする兆候を示していないとも記している。
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